デザインで日本を変えよう

株式会社 野村デザイン研究所 LIFEENTERTAINMENT+STYLE 野村日記

calender

2008年05月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

new entries

2008年02月 アーカイブ

2008年02月18日

むかついた

何週間か前の金曜日に最後の07年入社新卒者向け研修を行った。

最近仕事上で「むかついた」ことはないですか?
1人ずつ発表してください。

その日の出席者は5人だったのだが、2人は思い浮かばないという。
私が新卒だった頃は一日に何度もむかついた出来事(今考えると恥ずかしいことばかりだが、、、)があったのだが、スタイルメントが良い会社なのか、それとも若いのに人間ができているのか、社長に遠慮しているのか、それとも先輩が優しいのか?自分に当てはめて考えると到底想像ができない。
それはそれでいいことかもしれないと思うのだが、それでは、今回の研修にはなりません。
誰かの「むかついた」事を題材に、なぜ「むかつく」のか?、それを「むかつかない」にするためには?を皆で意見を出し合いながら考えるつもりでしたが、時間の関係上解説をしました。

1人目の彼の回答
業者に電話をしてお願いごとがあったのだが、月曜に連絡を開始して、その日以降毎日電話連絡しても連絡が無い、やっと木曜日になって連絡が取れたのだが、「はいわかりました。見積もりを送ります。」ガチャ!っと電話を切られた。

確かに、友達に電話をしてこんな事があったらその友達とは間違いなくその日以降友達じゃなくなってますね。
では仕事ではどうなんでしょう。
まずは、仕事では「むかついた」ら負けです。私も多くの負けを経験しました。
彼はまずは業者の方にお願いがあった。この時点で考えなくてはならないのは頼み事がある以上お願いなのです、お願いである以上やって頂くという気持ちを忘れない事です。次に考えるのは向こうから「それやりたい」と思ってもらうように行動するということ。これは結構努力しないと出来ないと思いますが、普段の関係作りから作っていかなければなりません。
この場合はそんな関係作りをしている時間はないので、電話を何度もするということを出来るだけ少なくすることが大切です、最初の電話をした時点で用件と期日を記載したメールをお送りしておくと、期日前には何かのアクションをしてくれます。
その事は自分のto doリストに加えておけば忘れてしまっても大丈夫です。期日が指定されているとそれは約束の様なものですので、満足な回答では無いにしろ何かしらの回答が得られるモノです。期日になっても何も回答が無い場合はこちらから再度電話とメールで連絡をすれば良いのです。
仕事上では相手はいつも「ものすごく忙しい」ということを前提にコンタクトを取り、自分がこんな風にして欲しいと思う事をしてあげると「むかついた」は少しづつ減っていきます。


2人目の彼女の回答
クライアントに上司と伺った際、その時に出てきた担当者打ち合わせが終わった際に「今日は話が分かる人が出てきたので、話が進んだので良かった。」と言われた。

さてさて、これもむかつきますが、実はこれは会社としてのイエローフラッグです。
これは彼女に言い放ったように見えたとしても彼女を通して会社に対する不満を伝えているのです。これを自分一人で受け取ってしまうとメンタル面で激しく傷つく事になる。
さて、こんな時はどうしたら良いのだろう?
こんな時は上司に自分が感じた事を素直に話をして解決策を考えてもらう必要があります。
仕事をしていると学生時代のように普通の生活をしている時にはあり得ないような対人対応があります。人は仕事上では色々な役割を分担して、それを遂行しようとしているのです。時には言いたくない事も言わなくてはならないし、聞きたくない事も聞かなくてはならなりません。
自分自身で受け取れないような事は直ぐに報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を心がける必要がありますね。けして解決できない感情を溜めておかないこと。


3人目の彼女の回答
クライアントへプレゼンをしにいった際、見積もりの説明をした際に概算過ぎてわからないと宜も無く突き返された挙げ句怒られた。

これはショボンですね。
少し解説を加えると
クライアントからのオリエンテーションはこの日(約1ヶ月後)にある商品を発売したいのでそれのパッケージの開発をして欲しいという意向のみであった。
これを開発するには商品像を考えるところから始め、マーケティング、デザインをしていくと少なくとも最低で2ヶ月以上は必要なお仕事でしたが、実際はオリエンを受けてからプレゼンまでは3日間、仕事の重さに対して「短納期」「コンペ」という事でお断りさせて頂いた方がお互いの為だと考えるところですが、今までの長いお付き合いの関係性からお受けさせて頂くことにした。これはデザイン会社としてとても難しい判断で、お断るすることの方が良かったのかもしれません。

実際には6人のチームを組み、調査、企画、商品名決定、デザイン、プレゼン資料。印刷外注さんへの資料作成とそのやりとり、見積作成、プレゼン当日の朝にやっと完成。私もチェックをさせてもらったが、とても3日で仕上げたとは思えないくらい素晴らしい。

確かに努力が認めて貰えなかった彼女はとても可哀想だと思う。彼女の気持ちを考えるととても悲しい出来事だと言わざるおえない。ではどうしたらそんな気持ちにならなくて済むのだろうか?
オリエンテーションをを受ける際に大切な事は条件や方向性を伺うことです。しかし実はもっとも大切なのはオリエンテーションをしている人の気持ちを考えておくという事なのです。たしかに彼(クライアント)は商品を短納期で発売しなくてはならないという使命を会社から受けて言葉を発しているのです。自分の判断が商品の寿命を決め、会社の利益を担い、自分自身の幸福を求めているのです。
プレゼンを受ける側としては、出来るだけの判断材料を集めたいと思う。そのとき予算は概算か詳細が出ているかでその後の日程調整や各部署との交渉なども変わってくるのである。
先回りして心を読み、喜ばせて楽しませる事が幸福な仕事となるのです。


ニーチェは『ツァラトゥストラはこう言った』で、人の精神は三段の変化があるという、まずは重荷を運ぶラクダであり、次に、力をものにする獅子となり、そして、幼子になると言っている。

確かに。
暑くて辛い場所で重荷を背負い、耐える事を憶え、それを経ることで自由な精神を得て本当の重荷の意味を知り戦いを挑み、最後は無垢な心に昇華し自分の世界を見つける。

ガンバレ新卒。
次は2年目だ。

2008年02月18日 00:33

野村太郎

1965年 神奈川県生まれ
1991年 シャープ株式会社入社
1997年 株式会社スタイルメント設立
2005年 株式会社野村デザイン研究所設立

現在
株式会社スタイルメント 代表取締役
株式会社野村デザイン研究所 代表取締役
株式会社クロコソフト 取締役
桑沢デザイン研究所 非常勤講師
デジタルハリウッド大学 客員教授

Stylement Inc.

不都合な真実

アル・ゴア (著), 枝廣 淳子 (翻訳)